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なぜ銀は変色するの?その理由と美しさ

銀のアクセサリーやかんざしが、時間とともに少しずつ色を変える――

そんな変化を見て「劣化かな?」と感じたことはありませんか?

 

 

実は、それは銀ならではの自然な変化であり、丁寧に向き合えば、

美しい風合いとして楽しむこともできるんです。

 

 

【なぜ銀は変色するのか】

銀の変色の主な原因は、空気中に含まれる硫黄成分との反応です。

温泉地やキッチン、皮脂、化粧品などに含まれる微量な硫黄に銀が反応し、

表面に硫化銀(黒ずみ)ができることで変色します。

 

 

この反応は“酸化”ではなく硫化であり、銀の性質ゆえの、とても自然な現象なんですよ。

 

 

【変色は悪いこと?】

決して「劣化」ではありません。

銀は本来、時間とともに味わい深く変化する金属。

海外ではその風合いを楽しむ文化もあります。

 

ただし、美しい状態を保ちたい方には、お手入れ方法や保管の工夫が大切になります。

 

 

【変色を防ぐためには?】

◆使用後はやわらかい布で軽く拭く

◆空気になるべく触れないよう、ジップ袋などで保管

◆湿気や温泉地では外す

◆化粧品やヘアスプレーがつかないように注意

※特に温泉は、硫黄濃度が高いため、銀製品は外してから入りましょう

 

 

【もし変色してしまったら?】

軽い変色なら、銀磨き布や専用のクリーナーで簡単に元に戻ります。

ただし、彫刻や宝石やテクスチャーが入っている作品は、プロにご相談いただくと安心です。

※銀以外の素材や宝石などは専門の知識がないと破損や劣化する恐れがありますので、注意が必要です。

 

 

銀はとても繊細で、時を重ねるほどに表情が深まる素材。

少しの手間と心遣いで、長く美しい輝きを保つことができます。

ぜひ、あなたの大切な銀製品とも、長くつきあっていただけたらと思います。

 

 

【関連ワード】

 銀の変色/硫化銀/銀のお手入れ/工芸品の保管方法/アクセサリーの黒ずみ/手仕事の美/長く使うために